マンスリートピックス

大城クリニックでは、患者さまに役立つ情報を提供するために マンスリートピックスを紹介していきます。

 ワキの臭い(ワキガ)とその対策

 9⽉になってもまだ暑い気候が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。今⽉はこの暑い時期にご相談の多かった「ワキガ」についてお話しましょう。

 いわゆる体臭の原因には、性別、年齢、⽣活習慣や⾷生活などがあります。加齢臭、嗜好品や⾷品(コーヒーやタバコ、キムチや香辛料など)などの臭いを連想される方も多いと思います。これらは⽣活習慣の改善や臭いの原因を除去するなどで改善できます。しかしながら、中には脇から誰もが気付くようなきつい臭いが出てしまう体質の方もおり、このような状態の方をワキガと呼んでいます。⽇本⼈はあまり体臭のない⼈種なので、周囲との臭いの差を気にする⽅が多く、古くからワキガに対する治療が積極的に⾏われてきました。

 ワキガは、医学的には腋臭症といわれています。⽪膚にはエクリン汗腺とアポクリン汗腺の2種類の汗腺(汗を出す器官)がありますが、ワキガの原因となるのはアポクリン汗腺です。アポクリン汗腺はワキだけでなく、外⽿道、まぶたの縁、⿐、乳輪、外陰部などの⽑⽳に分布しています。このアポクリン汗腺の分泌が亢進し、その汗に含まれる脂質やタンパク質が⽪膚表⾯にいる細菌の作⽤で分解され特有のにおいを発生させているのがワキガなのです。そのため腋臭症の臭いは、⼈によって強弱の差はありますが、⼈種、性別、⽣活習慣に関係なく同じような臭いになります。アポクリン汗腺の発達には遺伝的素因(原因遺伝⼦もわかっています)、性ホルモンが関係し、またストレスや緊張、発汗量、ワキ⽑の量なども臭いの発⽣やその程度に関係していると⾔われています。

 腋臭症の治療としては、手術療法として⽪膚切除術(アポクリン汗腺部の⽪膚を切除)や⽪膚剪除術(アポクリン汗腺を⽪膚の裏から削り取る)があります。しかし手術療法では瘢痕が残ったり、⽪膚の質感が硬くなったりするなどの合併症があり、侵襲が⼤きい⼿術療法は⾏われなくなってきています。現在は非侵襲的治療が主流であり、さまざまな選択肢があります。塩化アルミニウム溶液の外⽤、医療⽤のボツリヌス菌毒素の局所注射、医療レーザー脱⽑、イオン導⼊法(イオントフォレーシス)などが⾏われており、また最近ではマイクロ波を利⽤してアポクリン腺を破壊する治療機器の有効性が報告されてきています。

 腋臭症の方は、他⼈に相談できないことが多いようです。親御さんに連れられて、またかなり⻑い間悩まれてから受診したなど、症状を⾃覚されてから受診までが⻑いケースが多いように思われます。臭いは、他⼈が感じるよりも本⼈が強く感じ取る傾向があるので、ワキの臭いや汗じみなどが気になるようでしたら、⼀⼈で悩まずに病院を受診してください。当院では、患者様のワキの臭いの程度や⽪膚の状態を拝⾒し、患者様のご要望に応じた治療法を提案しています。お気軽にご相談下さい。

 

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