マンスリートピックス

大城クリニックでは、患者さまに役立つ情報を提供するために マンスリートピックスを紹介していきます。

 夏に向けてワキの臭い・汗ジミ対策

 じめじめした暑い季節が近づいており、いわゆる汗が気になる方にとっては悩みの季節になってまいります。汗が気になる症状は外国人の方が多くみら れますが、香水などを用いて臭いを消す、または臭いを楽しむ文化があり、日常生活上問題になることは少ないようです。ところが、日本人は人種的に無臭であ るので、少し臭うまたは汗が多いだけで、その症状に敏感になってしまい、コンプレックスになりやすい傾向があります。

 汗の臭いが気になる 場合には汗臭症、汗が多い場合には多汗症といっています。汗臭症には、エクリン汗臭症、アポクリン汗臭症があります。エクリン汗臭症は、ニンニクや香辛料 などの摂取によって体全体のエクリン汗腺に臭気を伴うものであり、誰もが少なからず体験しているものです。アポクリン汗臭症は、腋にあるアポクリン汗腺か らの汗が、皮膚表面にいる細菌によって分解されて臭いを出すもので、いわゆるワキガ‘腋臭症’のことを言います。一方、多汗症は、エクリン汗腺の発汗が亢 進しているもので、顔面、腋、手のひらや足の裏などの体の一部に限局して汗を多くかくものです。情緒の刺激によって汗が出され、精神的緊張によって助長さ れます。

 腋臭症で悩んでいる方は、臭いがきつくないのにコンプレックスを抱いてしまい、腋を人前で開けられなくなり、さらに精神的過緊張 によってより多く汗をかいてしまうという状態に陥りやすいです。そのため、臭いで悩んでいる方は汗が多いという点でも合わせて悩んでいる方が殆どです。一 般に臭いや汗が多くなり気になるのは思春期以降で、多感なこの時期に腋の臭いのことで悩むことで対人恐怖症になり、社会生活を営む上でのコンプレックスを 抱き、塞ぎ込んでしまうことで人間的にも成長できなくなってしまうことが多いと言われています。また、家族や恋人も逆に相手を思いやることで直接的には聞 けなくなり、その環境が本人の自覚をより深刻にさせ、過緊張になることでさらに症状も悪化という悪循環に陥ってしまいます。

 これらの治療 としては、一般的には局所の清潔、制汗剤、剃毛、デオドラントなどが用いられますが、これといってすぐに効果が出るわけでもありません。患者様が求めてい るのは即時効果であり、一般的に手術療法を行えば、ほぼ完治できます。しかし手術を行うということは、腋にメスを入れることであり、その傷跡に悩まされて いる方も少なくありません。

 最新の治療では、医療レーザー脱毛と汗を抑える薬(A型ボツリヌス菌毒素)の併用療法で、傷跡なく即時効果を出 すことが可能になっています。A型ボツリヌス菌毒素は、神経伝達を抑える毒素であり、筋肉の緊張をとることからシワ治療や顔面痙攣の治療などに応用されてい ますが、汗腺の存在部位に使用すると汗の分泌を抑えることができ、すぐに効果を実感することができます。ところが、A型ボツリヌス菌毒素の効果は1回の注射 で6か月から1年しか持続しないため、その間にさらに汗を少なくする治療を行っておく必要があります。そこで考えられたのが医療レーザー脱毛の応用です。 医療レーザー脱毛をすることで、毛根周囲に存在するアポクリン汗腺に間接的にダメージを与え、汗の量を減らすことができます。腋の毛は無駄毛であることか ら考えても、脱毛効果にて汗を減らすことができるのであれば、一石二鳥であることは間違いありません。医療レーザー脱毛は、2か月おきに5-6回行うこと で十分な効果が期待できます。最新シワ取り薬と医療レーザー脱毛、この二つの技術を並行して行うことで、汗の悩みすぐに解消し、1年後には無駄毛もなくな り臭いからもサヨウナラと、腋を開けて快適な生活ができるようになるのです。

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